見果てぬ夢 塚本翔人 少年愛小説


鷹夜は不審な視線を要に送った。

自分の運命を不安に思えば思うほど、滝川への依存は強くなっていく。「北鬼っ!」。

桜庭は、自己憐憫に溺れるタイプではなかった。危うく藪をつついて蛇を出すところだったことに気付いたからだ。確認してみるまでもなく、選択権は諒にはなかった。見ると高敏は、完璧に着衣を整えて椅子に凭れる男の前に膝をついていた。

「あの時の嘉瑞は可愛かったなあ、今も可愛いけど」。香織の泣き顔には何より弱いらしい志紀は、すぐに怒ったことを後悔したような顔つきになる。「はっ、お前にとったらいい取引だろ?悦ばせてもらえる上にコレクションまで手に入るなんて、一石二鳥、俺様に感謝しな」。それが分かっているだけに強く出ることは難しく、僕は何とか上手い言い訳をしようとする。十波が驚いてその体に手をかけようとすると、一瞬ブワッと毛が膨れたように見えた。「それ、ますます酷い。許し難いなー」。「いい子にしないと帰ってこないぞっ」。

古川はここにいる。その顔つきはどうにも佳文のツボに嵌まり、頭を撫でてやりたくなる。ミラーガラスを染めた赤い血が動揺の原因だと思い、鷹司は桜庭をソファーへ連れて行こうとする。カ・ルーとしては今のは何かの聞き間違いだと思いたいが、しっかり耳に残って離れない。「なあ、あんたさぁ──」。「拓哉……」。


ボーイズラブ小説作品紹介


世界を魅了するハリウッドスター、ローランド・ギャレ。いつでも美しい帝王として君臨している彼だが、恋をすれば、すぐに売名行為に利用されるような生活にはうんざりしていた。そこで指名を受けたのが、特殊メーキャップアーティストの凍上阿久里。ローランドは阿久里に、とある目的の為に「俺を醜くしてくれ」。と依頼する。そんななか、眼鏡でぼさぼさ頭の冴えない青年である阿久里自身には興味なんてなかったはずなのに、なぜか彼の関心を惹きたくなってしまったローランドは……!?

タイトル:美男の逆襲
著 者 名:剛しいら
レーベル:講談社X文庫、 ホワイトハート
発 行 元:ごじらん堂本舗

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