スペハピ 制野峻右 ボーイズラブ文庫


「いまのセリフだけで、俺、勃ってるわ。奏、色っぽすぎ」。「お、おまえ……!」。嘉瑞は腰に手を当てて、悪役のように高敏に言った。「わ、わかったっ」。「――では、三日後に」。何も答えなかったら、初めてでどうしていいか分からない、とばれてしまいそうで。「こんなとこでキスか?」。

すべての呪縛から解放されたいま、彼はやっと安心して拓哉に胸の裡を、真実の想いを告げることができた。「君のことは知っていたよ、啓くん。いや、啓。成長した君に会うのは、何年ぶりか忘れたがね。私の予想以上に育ってくれている」。「一日三十分の代わりに、毎日続けよう。わたしのスケジュールに余裕がある時は、一時間まで延長してもいい」。すると優一は、とたんに嬉しそうに両目を細め『うんうん』と甘えるように返事をした。「ど、どこ見てんだよ!前から思ってたってどういう意味だ〜」。「わ、私の祖先からの言い伝えです……。命をかけて成し遂げたいことがあったならば、地の神、地王様の名を唱(とな)えよと……。西の果ての砂嵐の先に地王様はいらっしゃると……。薄紫色の宮殿にいらっしゃると……」。

真剣に宣言する拓哉に、神谷がソファでずるっとこける。「闇の魔術師を?まさか……?」。

複雑な表情で眉を寄せる信介の髪に、南は左手を突っ込む。「――あかんなぁ。七重と二人きりや思うと、久しぶりやからかじっとしとれへんわ」。「…話は変わるが、おまえに仕事の依頼だ」。「言いなよ、ケニー。言ってくれ。こんなことは言いたくないが、ケニーの口を割らせることができる脅しのネタを、俺はいくつか持っているんだよ」。

「…………」。


ボーイズラブ小説作品紹介


チョコレートショップ『冷人』で働き始めた天野克彦は、天才ショコラティエ・永田冷人とスイートな関係。でも最近ちょっとビター気味。何故なら永田が不機嫌なせい。しかも近くにアイスクリームショップが出来ても何もしない。克彦は永田の力になりたくてその店のアイスの味見をするが、それが永田にバレてケンカになってしまう。おまけにその店に女装して偵察に行く事に……。

タイトル:サマー・ヴァレンタイン
著 者 名:剛しいら
レーベル:ダリア文庫e
発 行 元:フロンティアワークス

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