平家 松岡昌宏 BL小説


「南くんの恋人」。「嘉瑞はじっとしていてくれたらいいよ、気持ちよくするのは」。「……おまえさあ、一番最近でしたのいつ……とか聞いていい?」。金色の炎十郎の瞳が、ギラギラと強い光を放っている。

視線が絡み合う。

嘉瑞は両手で、高敏の胸板を押し返す。「もーいいからとにかく早く貸せ!」。滝川が基につけた《篝》という名も、二十七帖の『篝火』から一字を取ったものだろう。部屋のなかにいた龍星とルキヤも、緊張して硬まった。「乳首もピンクで、ケツもプリプリだろ。子供っぽい体型してるくせに妙にそそる体つきなのは、やっぱり両性具有だからか?」。飛び散った血は、ミラーガラスの表面を伝って流れ落ち、手を付いてた桜庭の指にも触れる。指でゆるゆると唇を撫でられながら、ささやかれた。

ただの冗談なのに、その期待はずれ、という言葉が胸に刺さった。せめて夢の中でぐらい、いい思いをしたってバチは当たらないはずだ。

神谷の言葉に拓哉は大きく目を瞠みはった。そろそろ高木に辟易していた隆幸はその肩にかかった腕を煩そうに払った。ぱたぱたとシーツに音を立て、小さな染みを拡げていくものが、最初は何なのか雅は気づかなかった。「べつに、それでも…いい」。思わず顔をしかめて言うみのりに、芳彬は微笑む。一瞬にして絶頂まで昇《のぼ》り詰めてしまいそうな、あの時の快感を思い出した優一の身体が―――。


ボーイズラブ小説作品紹介


15年振りにスイスから帰国し、日本に馴染めずにいた高宮は、ある日、珈琲の薫りに誘われて一軒のカフェへと辿り着く。そこで出会った優雅で美しいギャルソン・楽に次第に惹かれていき――。※イラストは含まれていません。

タイトル:カフェラテの純愛
著 者 名:剛しいら
レーベル:B−cube
発 行 元:フロンティアワークス

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